ブルー・フィールド

 
「はーい、じゃあ次。1500の選手、前に来て」

 誘導の役員に呼ばれてコースへ入る。

 プールサイドはコンクリートブロックが敷き詰められているが、古いから所々欠けている。

 裸足で歩くにはちょっと痛いから、ビーチサンダルを履いていく。

 1500mは予選・決勝は無くタイムアタック。1回泳いで終わり。

 上位で15分程度、下位だと20分ぐらいかかり、運営上の時間もあるし、何より泳ぐ選手の体力がもたない。

『第1のコース……』

 場内放送で選手紹介されていく。俺の紹介が一番最後、つまりはエントリータイムが一番遅い、っていうのは気にしない。

『位置について

よーい

パーン!』

 一斉に飛び出す各選手に遅れまい、と俺もスタートした。

 スタートはまずまず、だろう。あくまで自己基準だが。

 さあて、1500mか、どうやって泳ぎ切ろうかな、とレースが始まってから考えてる、その場凌ぎな俺。

 とりあえず、最初は隣のペースに合わせるか。

 フリーの息継ぎは、3回または5回掻いて1回呼吸。

 奇数なのは、左右両方で呼吸をするように、との事だが理由は知らない。

 多分、バランスの話だと思うが、なんせ中一の時に教わって、そのまま鵜呑みできたから。

 端のコースである俺からだと、往きは右側、還りは左側だけが見える。

 とりあえず最初の50mだからか、隣のペースは俺には余裕で着いていけるペース。

 全般的にこのペースなら、と思うけど、そうはいかないだろうな。


 あっという間に400mまできた。

 息継ぎの度に見える範囲で確認していたが、どうやらここまでは隣とは互角、6コースにも大して離されていないようだ。

 やはりこの組は長距離初心者が多いんかな?

 400mのターンに入る。

 俺は寺尾程、華麗なターンはできないが、別に下手でもない。

 ホントに下手な人は、クイックターンより、タッチターンの方が早かったりするし。

 くるりと回って壁にドロップキック!

 まだ先は長いなあ。