男子1500mフリー。
100、200、400ときて、何故にいきなり1500まで飛ぶのか、国際水泳連盟に小一時間問い詰めたい。
が、ナメック語で答えられても理解できないから止めておく。
県予選では完泳が目的だったから、タイムや順位は気にしなかったが、今回は違う。
タイムはもちろんベストを更新しなきゃいけないし、、順位もトップ10を狙う!
と言い切るとカッコイイんだが。
実は、エントリーが10名しかいないから、完泳すればトップ10に入る訳ですね。
ただ、そうなると、今度は入賞の話にすり変わってしまうのは、大会ならば仕方ない事か。
5人が前にいても、4人を抜けば6位入賞だし、そう考えると確率は高そうだな。
俺がエントリーされた1組目は、出場選手は4名。2組目が6名。
1組目と2組目の人数が違うのは、1500mの様にレース時間が長い場合、エントリータイムでの括りを優先し、1レース内にあまり差が付かないよう、配慮しての事らしい。
つまり、入賞するには1組目でトップを取るだけではなく、そうとう速いタイム、ブッチギリのタイムを出さないといけない訳だ。
「なあ。お前、どんなもん?」
隣に座っている、たしか二年生かな? 小柄な選手が不躾に聞いてきた。
「ベストは18分台だけど」
普通に聞かれていれば、県予選では18分38秒だったと答えるが、失礼な奴にはこの程度の言い方でいいさ。
「ほう。そっか。それじゃああんたは?」
そいつは俺とは反対隣の、たしか三年生だったか、に聞く。
「17分後半だ」
この人も、あまり好意的には受け取ってないんだろう、短く返事をした。
「そっちのあんたは?」
今度は二人向こうにいる、あいつはたしか俺と同じ一年生か、に尋ねている。
「僕は、22分ギリギリくらいです」
基本的に大会には標準タイムがあり、それをクリアしないとエントリーできない。
大会規模により異なるが、この市大会では、1500mの標準タイムは22分に設定されている。
「なんだ。じゃあ俺がこの組、1番だな」
わざわざ聞かなくても、4コースなんだから分かるだろ。
