ブルー・フィールド

 
『ムギュッ!』

 いきなり俺の背中に柔らかい肉感。

 こんなエロゲ展開をしてくるのは……

「だ〜れだ?」

「大塚だろ」

 振り返ると昨日とは違い、競泳水着一枚の大塚が立っている。

 中央が濃いブルー、脇腹の辺りが薄いブルーの水着。あまり高校生が着る水着には見えない。

 やっぱ高校生は黒を基調としていないと。

「さすがよく分かるね」

「俺の知り合いでこんなエロマンガの展開を実際にやる勇気のあるのはお前しかいないしな」

 それに慣れている自分も悲しいが。

「え? それを楽しみにしている自分……」

「勝手に心情を書き換えるな!」

 まったく。この桃色パラダイス娘が。

「で? 何の用だ?」

「何やってるのかなって思ってさ」

 特に用事が無いならいいだろう。

「悪いが昨日のあれでひどくエライ目にあったからな。で、もうお前とは関わらない、と約束したんだ。まあそんな訳でスルーしてくれ」

 元々大塚は単なる同級生でしかないし。

「え? じゃあ、あの娘と付き合ってんの?」

「いや、まだそこまでは……」

「なのにそんなに束縛されてるなんて、案外Mなんだね」

 いや、それは次元が違うだろ。

「つうか、別にそれは平気なんか?」

 昨日の寺尾の話しから、何となく気にはしていたんだが、もし大塚が本気で好いてくれているのなら、俺はここで大塚をふることになるのだろうか?

 当然そんな経験もないし、そんな簡単にいくものなんだろうか?

「平気も何も、どうせフラれて私の元へ帰ってくるから」

 縁起の悪い予言すな!

「まあそれは仕方ないよね。元々は周りが囃し立てたのにノッカって楽しんでただけだし」

 そういう大塚は少し寂しそうで、なんかやっぱり気まずい。

「で? あの子はバッタの選手なの?」

 おい! いきなり話し変えるな! こっちはしんみりムードだってのに。