あの頃俺は、弱くて…
  いつも人に流されていて

 あの娘の事も流されるままで

  『愛』を答えられなくて…
 誓ったはずなのに…



「城…私、別れてあげないわよ。」


「なんだよ、久しぶりの外食なのに。」


「お父様から聞いたわ。好きなひと居るの?」


 綾は、聞いた。


「なんの話しだ。」


「聞いて。私は、あなたに恋してる。
 だから、あなたに好きな人が居たら戦うわ。 負けないわよ。」


 綾は、にっこり笑って言った。


「綾…。俺の“何が”いい? 親同士が決めた相手で満足か?」