羚音は、背中を向けたまま答えた。
「弟に逢ってください。お願いします。」
「先生……どうしてたすか?」
羚音は、静かに聞いた。
「学園で教師をしながら君が逢ってくれるのを待っています。」
羚音は、泪を堪えた。
「先生に伝えてください。二度と逢いに来ないで欲しいって…教師を絶対辞めないでって……。」
羚音は、なんとか言えた。
「羚音さん、逢ってやってください。お願いします。」
蒼は、頼み込む。
「ごめんなさい。先生には、倖せになってほしいの。」
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
読み込み中…