みんな…… 私は、何処までも… 「羚音ちゃん…さぁ、もう一口食べて。」 「要らない。」 羚音は、ベッドの背もたれに深くもたれる。 「羚音ちゃん…もう少し食べないと。」 看護師が言うものの羚音は、固く口を閉ざして食べてくれない。 「羚音ちゃん……また、あとでね。」 看護師は、言って出て行く。 羚音の病室の扉には、“面会謝絶”の札が下がっている。 羚音は、家族とカンケイを絶っていた。 ―1週間後― 『羚音…傍に居るわ。』