もっと早く気づいていたのなら… もっと早く… 君を迎えに行くべきだった。 「どうですか、落ち着きましたか?」 看護師は、病室を訪れた。 「打ってもらった鎮静剤が効いてよく眠ってます。」 「そう…良かった。拒否反応が出たのでしょう。」 看護師は、言って羚音の髪をそっと撫でる。 「そうですか… (羚音…思い出したくないならそれでも……いい。)」 棗は、見つめて返す。 【「……ここ…」】 【「来たの? 来ちゃったのね。」】