キライになれない
  忘れることもきっとないわ
 だけど…あなたの未来に
  私が邪魔だと
 知ってしまったの



「羚音、そろそろ昼だぞ。起きて食事しなさい。」


 真矢は、ドア越しに声をかける。

 しかし…全く反応が無い。


「入るぞ。」


 真矢は、ドアを開けて絶句した。

 その部屋には、誰も居なかった。



「あなた、ちょっと止まって。」


「どうした?また…捨て猫か?」


 夫は、妻言われた通りに車を止めた。


「雨降ってるから気をつけろよ。」