綾の目の前に現れたのは、出来る男だった。 「なんの話しですか?」 「しらばっくれるつもりなら構いませんが。葉守見家は、総力を上げて潰させて頂きます。 罪のない少女を襲わせてビデオに録って脅すなんてイケませんね。」 男は、にっこり笑って伝えた。 「…テープなんて持ってないわ。」 綾は、動揺しながら言った。 「解りました。一ノ瀬家は、あなたの所為で滅ぶんですよ。」 男は、言って去って行った。綾は、走ってその場を離れた。 「棗さまビデオテープは、少々お待ち下さい。」