「先生…あんたには、勿体ないよ。」


「!!」


 聖は、屋上を下りていく。

 城は、ようやく羚音が危険な所に居るのに気がついた。

 城は、どうすればいいか悩んだ。



「棗さま、ご希望の品です。」


 スーツ姿の男が棗の前にICレコーダーを置いた。


「コレか…ありがとう。あと、ビデオテープの方も早いうちに頼むな。」


「畏まりました。」


 棗は、秘書に話してレコーダーを解体した。


「秘密は、守らなくちゃな。」


 棗は、言って笑った。



 苦しくても、想ってる。