『はぁ……いいなー亜優花』
『え?なにが?』
私の家でイスに座りながら
紅茶を飲む亜優花の左手の薬指を見つめる。
キラッと光る指輪が
とても羨ましぃ。
『中竹 亜優花なんだよねー…ずるいー』
『うーん。なれないんだよね、名前が変わるなんてさ』
そう。
キラッと光る指輪。
変わった名字。
つい三ヶ月前
徹君と亜優花は晴れて結婚。
夫婦になったの。
その時の結婚式なんて号泣しちゃって
大変だったな。
『優衣花はしないの?悟くんと』
ニヤニヤしながら
そんなこと言う亜優花。
そんなの
私はそれはもう
したいとは思うけどさ?
悟だもん……
そんな話し一言もしてない。