沈黙の中ギュッと手に力が入って
握ってる手が汗ばんでないかな
とか引かれたかなとか
頭の中で色々と巡ってた。
その中でそう悟が少し赤くなりながら
もう片方の手で口を隠して笑った。
『だって……』
そう言うだけで他に何も言えなくて
私はずっと“だって”を繰り返してた。
『なぁ…俺…これプラスに受け取ってもい?』
『え?』
『前よりは…進展…してるよなって…思ってもいいよな?…って』
言葉一言一言につまりながら
私をチラチラと見る悟。
『多分…ね?』
『多分て…ズリィなぁ』
『あは、多分だもん』
分からない。
分からないけど徹くんがダメだっから
気持ち届かなかったから悟に。
なんて嫌。
それに、そういう気持ちじゃないもの。
成り行きじゃない。

