---学校に着いたアタシ。
下駄箱で内履きに履き替えたら、
担任が偶然来た。


「おい、中畑!大遅刻だぞ。」
「あ、すいません。」
「何だ、その顔の怪我・・・?」
「センセ、アタシ授業に出るから
後で説明します!」
「あ、あぁ。」


担任を振り切って
アタシは教室へ向かった。


教室に着くと、誰も居なかった。


「あ・・・移動教室か・・・。」


何だか行く気がしなくて、
アタシは自分の席に座って
顔を伏せた。


(原口豪・・・結構優しいトコ
あるんだなぁ・・・)


そんな事を考えながら、
あたたかい日差しが当たる中、
アタシは居眠りした。


・・・ガヤガヤ・・・


「あーーーーっ!杏里!!
何寝てるのよ??」


塔子が移動教室から戻ってきて
アタシを見つけて言った。


「あは、おはよ!」
「ってか、何その怪我?」
「あ、これねぇ・・・。」


そう言った時、


「おう!原口!おっせーよ!」


クラスメイトがそう言った。
アタシがドアの方に視線を
送ると、皆にちゃかされている
原口豪が居た。


「あ、飯食いに来た。」
「何だよ、サボリかよ。」
「病院と、サボリ。」


そう言って、アタシの隣の
自分の席に座った。