「じゃぁさ、実家はどこなの?親父さんとお袋さんはどこに?」



『んー、遠い所。』






俺の中で消えかけた何かがまた現れてきた……。




美雨の表情が一瞬変わった事に気付いてしまった。






「…遠い所って?」





『んー…すごく遠く…』



「それじゃ分かんないよ」




『…そうだ。プリン食べる?』



「…プリン?」



美雨はキッチンへと姿を消した。




なぜ??




話しをそらされた??





俺には教えたくないのか?





美雨の傍にいる…


まだはっきりと言葉にはしていないが、恋人だと思っているのは俺だけなのか?