「…綺麗だな。」



美雨は前にも増して綺麗になった気がする。


惚れてるから、そう見えるのか?



いや、違う…



現に、美雨とすれ違う奴らは振り返ってまで見てるじゃないか…





「…あっ!」



油断した…!美雨に話しかけてる奴がいる!



急いで駆け寄ろうとした時、美雨がこっちに向かって走ってきた。






ぽふっと、俺の胸に飛び込んできた美雨はやわらかい笑顔だった…。




『ハァー…びっくりした。』

「何言われたの?」


『んー、あっちにもキレイな貝殻があるから行こうって。』


「…うそだろ?」


『…んふふ。一緒にご飯に行こうって言われた。』


「ふーん…」


『それより見て!見て!』


美雨は自慢気に貝殻を見せて笑ってる。


『スゴいでしょ!?こんなにキレイな貝殻見つけたのよ!』