『私、この五年間…
彼のご両親から何通も手紙を貰っていたの…。』


「そうだったのか…」


『毎回、私を気遣ってくれる内容でね……
私は返事も書かずに…それからも逃げてた。』


「…美雨」


『今度、ご両親に会いに行こうと思う。』


「俺も一緒に行こうか?」

『一人で行くわ。

でも、あの場所には連れて行って欲しいの…』




「任せろ。途中で負けそうになったら、俺が引きずってでも連れて行ってやる」


『フフッ。ありがとう。憲ちゃんならそう言ってくれると思った。』


「…美雨。強くなったな」

『みんなのおかげよ。本当に感謝してる。』



「…ところで、このまま帰るのか?」


『うん。また光が困るしね。さっきスピカで彼女と鉢合わせした時の光の顔…
プププッ!』


「あー…想像出来る…」


『じゃぁ、憲ちゃん!ご馳走さま!』


「ちゃっかりしてるなー!あっ!美雨!頑張ってる美雨に俺からのプレゼント送るから、夕飯食わずに待ってろよー!」


『…??
よく分かんないけど、了解ー。』