音を追って進んで行くと 開けた場所に出た。 地面は芝生で覆われており、 真ん中を空ける形で回りにいくつか 木で出来たベンチが置いてある。 私が立っている場所の調度真向かいに 誰かが立っているのが分かった。 音はその人の所から聞こえる。 月の光に照らされながら 音を奏でるその姿が あまりにも美しく、幻想的で、一瞬 自分がどこにいるのか分からなくなる。