男達がビビったのは私に対してじゃない。 「風神(フウジン)…」 そう呟く男はガクガクと口を揺さぶり私の手を離した。 「……」 ネオンに反射して届くのは、ダークブラウンに入り交じる綺麗な金色のメッシュ 鋭いほどに光る切れ長な瞳は見た事がないほどに深い色をしていて 「うせろよ。」 低く色気のある… どこか甘味の帯びた声は、私の鼓膜を揺さぶる 長く伸びる影は私にちょうど被さるほど高くて、何故か背筋がひきつった。 ハッキリ言って、ここまで魅力のある人は今まで見た事がない。