レツはしばらく部屋には戻ってこなかったから

あのうっさい女を送りにでも行ったのか


帰ってきたのは
私達が夜ご飯を食べ終わってからだった。



大げさなほどに包帯がぐるぐる巻きにされていて、おしくもローファーが入らない私の足に

優しいハルマはオレンジ色のクロックスを買ってくれた



レツはその痛々しい私の足を横目でみつめると



「悪かった。」



そう言った

たしかにそう言った

レツは悪くないのに、あの馬鹿女のために私に謝った。



それが私はなんか嫌で


「別に、」


それだけ言って、レツの方へは一切みなかった