REAL HOPE Ⅰ




しばらくしてスピードになれた私は安定して席につくと



後ろから聞こえてくるサイレン音に気が付いた、


でも後ろを振り返っても車とバイクばかりでサイレンの正体なんて見えはしない。


そんなの見なくたって何が来たかぐらい分かるけれど、やっぱり人間の反射的に確認しておきたいのが事実




視線をうろうろと移す私に次に飛び込んできたのは



「え?ええぇぇー!?」




逆そうする数十台のバイク


「なに?何やってんのあの人逹!!危ないじゃん!!」



レツの腕をバシバシ叩くとレツは何の反応もすることなく




「行け。」



い…け…?



それを聞いた総ちゃんは急ブレーキを踏むと、ありえないハンドルさばきで逆そうしだしたバイクと同じ方向へと進みだした。




「ちょっ は!?何私逹もいくわけ?」



テンパる私に総ちゃんはケラケラ笑い、レツは迷惑そうに眉をひそめる。



何なのこいつらー!!!