目の前のレツはビックリしたように切れ長の目を少しだけ見開くと すぐにその瞳を細めて笑った。 「………ジュン。」 雨の音と共に響いたのは レツの甘く優しい低音ボイス そっと近付き触れた互いの唇は 冷たいはずなのに、すごく温かかった…………――