苦いような渋いような香りが部屋中に染み込むように充満する。 「あの馬鹿女、今日ジュンの学校来てた。」 アズサさんがそれだけ言うと、今まで一切こっちを見なかったレツがバッと私に視線を向けて、私へと一歩づつ近付いてくる アズサさんの言葉だけで何かを理解したらしいレツ そっと私の頬に触れた手が冷たくて、ピクッと私の肩がゆれた 「少し赤けぇな。」 「……え?」 どうやらさっき馬鹿女にビンタされた所がまだ赤いらしい 「痛てぇか?」 そのレツの声が何だか少し悲しそう