「いやいや……」

彼は驚きが隠せない、他にも昨日の小城の行動や、一昨日のことまで正確に書かれている、祖父は2年前に死んでいる。
彼は考えた、そして浮かんだ、答えが、『日記に書いたことが本当になる』

確信を得るために彼は真っ先に段ボールにはいっていたペンを取りこう書いた

【虫は人語を話す】

と、すると一気に、まわり、そこらじゅうから声が聞こえる

小城の妻がアリと世間話をしている、そこでも彼はまた頭を働かせた、『なぜ妻は普通に虫と、あたかも元から虫がしゃべることが日常、のような態度でいられるのだろう』
とそこから答えを導く
『○○が○○する、等の未来形のばあいは普通にその通りになるだけだが、元から○○はこうだった、つまり過去形の場合はそれが常識のようになってしまう』

つまりだたとえば今から小城の妻に向かってびー玉がソラから降ってくる、と書いたとしよう、その場合小城の妻はびー玉が降ってくることを知らないのに対し、さっきのように虫はしゃべる、と、書くと元から喋るのが当たり前、ということになる