「大学の友達が一緒にいるのを見たっていってたから……」

「……そうなんだ」

「否定しないんだね?」

 実貴の口調が強ばる。

「ショウゴはやめといた方がいいよ。クラブでも相当色んな子と遊んでるし、私の友達も何人も泣かされてる」

 言葉を無くして黙ってると妹は話を続けた。

「そりゃあ、あのモデルばりのルックスだから黙ってても女は寄ってくるだろうし、すぐ本気にする女の方にも問題はあるんだろうけど」

 電話越しに聞こえるため息。

「……あぁ、何でお姉ちゃんとショウゴが……」

 その呟きに思わず笑ってしまう。本当に、なんで私と翔梧なんだろう?

「笑ってる場合じゃないよ! クラブに無理やり連れて行った私が言うのもなんだけど……私はお姉ちゃんが傷つくのを見たくないの」

 お節介だけど優しい心使いを感じる。実貴が責任を感じる必要はないのに……。