合わせる全てが激しくも甘く優しくて切ない。何度も何度もやってくる波にのまれながら、涙を溢した。

「沙耶、泣きすぎ」

 苦笑いしながら囁く翔梧の瞳も潤んでる。指先から足先まで全部が彼に答える。

「……可愛い」

 そう呟く彼の吐息にすら反応する自分が恥ずかしくてたまらない。逆に私の動きの一つ一つに悦んでくれる翔梧のカラダが嬉しくて、愛しくてたまらなかった。

――その最中の言葉は信じてはいけない。

 よく、そう言うけど。カーテンから漏れる月明かりの中、美しく照らされる翔梧が最後の最後に囁いた小さな言葉。

「――愛してるよ……」

 その言葉を私は胸に刻みこんだ。