今は同じくらいの想いじゃなくても、いつか愛せるようになるのかな?

 いつか、翔梧のことも昔話だって笑って話せるようになる?

――きっとなるんだろう。

 私は、自覚する。

 ただ、私が
 忘れたくないんだ。

 偽りだらけの、

 でも、確かに存在していた

 あの二人の時間。

 強引で臆病で魅力的な彼を。

 そしてこの想いを。

 いつか思い出になるとしても……。