家からバスで十分ほど。自転車なら二十分弱くらいの場所にそこはあった。

 家も知らないし、クラブに行く勇気はない。

 メールでも電話でもうまく伝える自信がなくて、

 彼女が着ていた制服の記憶を頼りにここへ来た。


 翔梧の通う高校へ。