【先生×生徒シリーズ】運命のトライアングル





「ご主人様……?」


「あ、ゴメン。何でもないんだ……」



ご主人様は笑顔で私を見るけど、その笑顔は無理に作られてる感じで、目はとても悲しそうだった。



「あの……ゴメンなさい……。私は嫌で、あんなこと言ったんじゃないんです……ただ……」


「ただ……何?」



「ご主人様は彼女さんがいて……だから……」



それ以上は何も言えなかった。


何も言えない代わりに涙が溢れてきた。



「凛子……泣かないで……」



ご主人様の手が伸びてきて、私の頬にそっと触れた。


“ビクン”と体が跳ねる。


どうして優しくするの?


これ以上……優しくしないで……。


これ以上、優しくされると苦しくなってしまうから……。


だから……お願い……。