【先生×生徒シリーズ】運命のトライアングル





「凛子?」



さっきまでの優しい顔から真面目な顔になるご主人様。



「はい」



何を言われるんだろう……。


そう思うと、顔が強張っていくのがわかった。



「俺はキミの雇い主だ。凛子に何かあったら俺の責任でもある。でも、俺が凛子のプライベートまで監視する権利はないんだ……」



私はご主人様の話を黙って聞いていた。



「なぁ、凛子?」


「はい」


「さっきも言ったけど、俺は凛子のプライベートまで監視する権利はない。だから遊びに行くなとも言えない。だけど、これだけは約束して?」



約束?


どんな約束なんだろう……。



「これから遊びに行く時は、ちゃんと言って?じゃないと心配するから……」



そう言って、ご主人様は軟らかな笑顔を見せた。



「はい……」



私がそう返事をすると、ご主人様は「約束な」と言って、小指を出してきた。


細くて長い指を見て、胸がキュンとなる。


私は、ゆっくりとご主人様の小指に自分の小指を絡めた。


初めて触れるご主人様の手。


小指だけなのに、私の胸は今にもはち切れそうなくらいドキドキしていた。