目を見開き、母親を見る私。 目の前にいる母親の言ってる意味がわかんない……。 「私の言ってる意味、わかんないの?」 面倒臭さそうに言葉を吐き出す母親。 私は目を見開いたままコクリと頷いた。 「お前なんかいらない」 母親は私を睨むように見上げ、そう告げた。 オマエナンカイラナイ――。 目の前にいる人は私の母親。 血の繋がった、たった1人の肉親。 私はこの人のお腹で10ヶ月過ごし、この人のお腹から生まれてきた。 それなのに……。