「付いて来て?」
彼はそう言うと、私の荷物を持った。
「あ、はい……」
私は彼に付いて、リビングの外に出た。
廊下の右側にある2つのドアを開ける彼。
「入って?」
「はい」
彼が部屋の電気をつける。
オレンジ色の淡い光りが部屋全体を浮かび上がらせる。
8畳ほどの部屋。
ドアの正面には窓があって、リビングと同じように夜景が見える。
左側の壁一面はクローゼット。
部屋の中はベッドとテレビとドレッサーがあるだけのシンプルな部屋。
「ここがキミの部屋。この部屋を好きに使ってくれていいから」
「はい」
こんないい部屋を使わせてもらってもいいのかな?
私が昨日いた部屋に比べると凄く広い。