「若いとは思ってたけど……随分、若いね」
彼は履歴書を見ながらそう言った。
「昨日、高校を卒業したばかりで……」
「そっか……」
彼はそう言って履歴書を眺めたまま。
断られるかも……。
「あのさぁ……」
「えっ?な、何でしょう?」
彼が履歴書をテーブルに置いた。
「さっきから気になってたんだけど……」
「はい……」
何を言われるんだろう……。
「理由は言いたくなかったら言わなくていいんだけど……その荷物……」
彼は私の横に置いてあった荷物をチラッと見た。
「あっ……えっと……これは……」
私も自分の荷物を見る。
どうしよう……。
本当のことを話した方がいいのかな……。



