「喉、渇いてた?」
えっ?
俯いていた顔を上げると、優しい顔をした彼が私を見ていた。
「おかわり、いる?」
そう言って、空になったグラスを持った彼。
「すいません……」
謝ることしか出来ない私。
私はお客としてここに来てるわけじゃないのに……。
そんなことを思ってると、テーブルに2杯目のお茶が入ったグラスが置かれた。
「で、本題なんだけど……」
彼はソファーに座りながらそう言ってきた。
「あ、はい!」
私は鞄から慌てて履歴書の入った封筒を出した。
「あの……これ、履歴書です……」
私は彼に封筒を差し出した。
「別に履歴書なんて良かったのに。でもまぁ、せっかく書いて来てくれたから見させてもらうね」
「はい、どうぞ……」
彼は封筒を受け取って、封筒を開けると、中から3つ折にされた履歴書を取り出して広げた。



