「まずっ……」
眉間にシワを寄せながら、ご主人様はそう言って紅茶を一口飲んだ。
「ゴメン……無理して食べることないからな」
「いえ……」
私はフォークで口の中にスクランブルエッグや潰れたトマトを運んでいく。
「俺さ、実は即席ラーメンも作れないくらい料理が全くダメで……」
「えっ?そうなんですか?」
「あぁ」
じゃー、私が来る前はどうしてたんだろう……。
「私が来る前は、どうしてたんですか?」
「コンビニ弁当やカップラーメンとか、弁当を宅配してくれるとこに頼んだり……。便利な世の中だよな?電話1本で持って来てくれるんだからさ」
初めてここに来て、冷蔵庫を見た時に、中に食材が入ってたから料理をする人なんだと思ってた……。



