部屋に入った途端にブワァッと溢れる涙。 拭っても拭っても涙は止まらない。 ドアにもたれ掛かり、そのままズルズルと座り込んだ。 流れる涙のように、全て流れて行けばいいのに……。 今までの出来事が夢だったらいいのに……。 声を出して、大声張り上げて泣きたい。 喚き散らしたい。 そうしたいのを我慢して、膝を抱え、声を殺して泣きつ続けた。 最後の夜は更けて行った……。