先生がソファーに座らせてくれた。
先生に会っても、部屋の中に入っても落ち着くこなく、涙が止まらずに流れて落ちていく。
「佐々木?何があった?」
ベッドの縁に座った先生がスーツの上着を脱いで、ネクタイを緩めながらそう言った。
「泣いてちゃわかんないだろ?」
何も言わない私に、先生はそう言ってきた。
アヤさんに会ってたなんて言えない。
そんなことを話すと、いまだにアヤさんとご主人様は関係があるとが先生にわかってしまう。
先生の辛くて苦しかった過去の心のキズをえぐり出すようなことは出来ない……。
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