「あのね、凛子さん……。私ね……私……楓が好きなの……」
アヤさんの口から出た言葉を聞いて“あ、やっぱり”って思った自分がいた。
だから……。
「知ってます」
そう言って、ニコッと微笑んだ。
アヤさんは“えっ?”って顔をして私を見た。
「アヤさんが、ご主人様を好きなこと……」
「楓から聞いたの?」
「いいえ。ご主人様は何も言ってませんよ。女の勘ってやつですかねぇ?」
「そう、なんだ……」
「あの……それが謝りたいことですか?」
私はそう聞くと、アヤさんは今にも泣きそうな顔で私を見た。
「アヤ、さん?」
「違うの……」
アヤさんはそう呟くと、目に涙が溜まって、瞬きすると涙がポロポロとこぼれ落ちた。
「違うって……」
じゃー何?
私に謝らなきゃいけないことって……。
次にアヤさんの口から出た言葉は衝撃的なものだった――……。



