お昼過ぎ、晩ご飯の買い物に行くためマンションを出た。


暖かい部屋と違って、外は冷凍庫のように寒い。


頬に当たる風が冷たく痛く感じた。


首に巻いたマフラーを顔の半分まで持って行き、スーパーに向かった。


スーパーに行く途中には、誘惑が沢山ある。


雑貨屋に本屋に家電量販店……。


それにオシャレなカフェやファストフード店もある。


私は雑貨屋に立ち寄り、雑貨屋の店内を見て回った後、スーパーに行った。


スーパーに着いた時には明るかった空は、買い物を済ませて外に出ると、空は真っ暗になっていた。


早く帰って晩ご飯の支度しなきゃ。


スーパーを出て、マンションに向かおうとした時……。



「凛子、さん?」



と、後ろから誰かに声をかけられた。



「えっ?」



私は足を止めて、ゆっくりと振り返った。



「あっ……」



胸が“ドクン”と跳ね上がる。


私を呼び止めた人、私の目の前にいる人はアヤさんだった……。