自分の部屋に入って、ベッドに寝転び、布団をかぶり、耳を塞いでいた。 それからどれくらい経ったんだろう……。 「…………子!凛子!」 部屋のドアの向こうで私の名前を呼ぶ声がする……。 ノロノロとベッドから出て、部屋のドアを開けた。 キャミソールに咥えタバコ。 目の前にいる娼婦のような女。 さっきまで男と交わってた女。 それが私の母親。 「何?」 「話があるからこっち来て」 母親はそれだけ言うと、ダイニングともリビングとも言えない狭い空間に置かれたソファーに座った。