話を聞くことを拒否しているご主人様。 ご主人様に話を聞いて欲しいアヤさん。 アヤさんが鼻水を啜る音が聞こえてきた。 泣いてるの? 「アヤ?ゴメンな……」 さっきまでのキツイ口調と違って、優しい口調になるご主人様。 「あの……」 私は廊下の角を曲がって、2人に声をかけた。 目を真っ赤に腫らして泣きじゃくるアヤさん。 玄関の壁にもたれて腕を組んでアヤさんを見ているご主人様。 「凛子……」 私が声をかけたのに気付いて、ご主人様が私の方を見た。