【先生×生徒シリーズ】運命のトライアングル





「お腹空いたな。何食べようか?」



車に戻り、エンジンをかけたご主人様は明るくそう言った。


多分、私に気を遣ってるんだ。



「ご主人様……ゴメンなさい……」


「何で謝るの?」


「あの人が……」


「あの人って、凛子のお母さん?」



私は無言で頷いた。



「あの人……何か企んでる……。だからご主人様に迷惑が……」



ご主人様に申し訳ない気持ちと、あんな母親を見られたという恥ずかしさが交差して、涙が溢れてきた。



「ご主人様?」


「ん?」


「ご主人様に……迷惑はかけられません……。だから……私を……」



私がそこまで言った時、ご主人様は私の手をギュッと握ってきた。