「俺さぁ……女の子と手を繋ぐのに、こんなにドキドキしたかなぁ?って思うくらいドキドキしてる……」
「えっ?」
思わず顔を上げて、ご主人様を見た。
「何か、初デートした中学生男子みたいだな。俺って……」
ご主人様がクスッと笑う。
何でそんなことを急に言ってきたんだろう……。
そんなこと言われたら余計にドキドキしちゃうよ。
そんなことを言われたら……私……。
「凛子?」
後ろから急に声をかけられた。
“ビクン”となる体。
立ち止まる私とご主人様。
誰?
恐る恐る振り向く……。
「…………っ!?」
目を見開き、声をかけてきた人物を見た。



