「あの……申し訳ないんですが……」
そう言って、ワンピースを店員さんに返そうとした。
“えっ?”って顔をして戸惑う店員さん。
「凛子?貸して?」
ご主人様が私の手からワンピースを取った。
えっ?
今度は私が戸惑う番。
ご主人様の手に渡ったワンピース。
「これ使える?」
ご主人様は店員さんにクレジットカードを見せた。
「はい。使えます」
「じゃーこれ。1回で」
ご主人様はワンピースと一緒にクレジットカードを渡した。
「ありがとうございます。少々、お待ち下さい」
店員さんは頭を下げて、ワンピースとクレジットカードを持ったままレジの方へと行ってしまった。



