「ねぇ、先生?」 「ん?」 「前に何かあったら俺を頼れよって言ってくれたよね?」 「あ、うん……」 先生はそう言って、ドリンクバーで取ってきたアイスコーヒーを一口飲んだ。 「先生に頼っていい?」 「どういう意味だ?」 「先生の家に一緒に住まわして?居候とは言わない。ちゃんと仕事もする。家事も全部、私がするから……」 「えっ?」 先生が、ちょっと困った顔をしたのを見逃さなかった。 やっぱり……。 答えはわかってた。 やっぱ迷惑なんだ。 頼れって口だけだったんだね。