「最近は女の子でも背の高い子が多いけど、俺は逆に凛子みたいに小さい子が可愛いって思うけどな」
「えっ?」
ご主人様を見上げると、私を見下ろしてクスッと笑った。
可愛い……なんて……。
多分、いや絶対、お世辞だよね。
それでも自分の顔が熱くなるのがわかった。
「そ、そんなこと言っても何も出ませんよ?」
「別にお世辞で言ったわけじゃないよ?ホントのこと」
「えっ……や……」
そんなこと男性に言われたことなくて、凄く凄く恥ずかしくて、顔が熱くて……。
多分、私の顔は真っ赤なんだろうなって思う。
このままだったら、また倒れてしまうかもしれない。
私は周りをキョロキョロして、1軒の洋服屋のお店の目立つとこにあるマネキンが着てる春物のワンピースが目に入った。
「あ、あれ、可愛い!」
私はワンピースを指差して、洋服屋さんに急ぎ足で行った。



