【先生×生徒シリーズ】運命のトライアングル




そんなに広くない動物園。


開園すぐに来たこともあって、午前中には、ほとんどの動物が見れた。



「先生?お弁当、食べよ?」


「あー……そうだな。もうお昼かぁ……」



先生は腕時計を見ながらそう言った。



「あっちの芝生の広場で食べよ?」


「そうだな」



先生と芝生の広場に行くと、お弁当を食べている子供連れの家族で賑わっていた。


適当な場所に荷物を下ろす。



「レジャーシート、持ってきてないけど……」


「別にいいよ」



先生はそう言って、芝生の上に座った。


私も芝生の上に座る。


紙袋からお弁当を出して広げた。



「うわぁ!すっげー旨そー!これ、佐々木が全部作ったの?」


「うん」



おにぎりに鳥のから揚げ、エビフライ、ウインナー、ポテトサラダ、卵焼き、アスパラのベーコン巻き……。


どれもお弁当の定番。


それを喜んでくれる先生は、よっぽど手作りのものに飢えてるのかな……。