「次は何見たい?」
先生はパンフを見ながらそう聞いてきた。
私も先生の持ってるパンフを覗き込む。
先生との距離は凄く近くて、甘い香りが鼻を掠めた。
先生のことは好きでも嫌いでもない。
けど、至近距離にいる先生を意識しちゃってる自分がいて……胸が急にドキドキしてきて、先生の傍を離れた。
「先生?次はキリン見に行こ?」
「あぁ」
私と先生は並んでキリンのいるとこに行った。
並んで歩いているけど、私と先生の距離は微妙。
ゾウのいる場所からキリンのいる場所までは、そんなに遠くないのに、なぜか凄く遠く感じた。



