【先生×生徒シリーズ】運命のトライアングル





「じゃー……帰るね……」


「悪いな」


「ううん。急に来た私もいけなかったから……」



彼女はニコッと軟らかい笑顔を見せると、私たちに背を向けた。



「あ、あの!」



私は彼女の背中に声をかけた。


振り向く彼女。


不思議そうな顔で私を見る。



「あの……どうぞ?ご主人様とお話して下さい」



私は彼女にそう言って、笑顔を見せた。



「えっ?」


「凛子?」



目を見開き、私を見るご主人様と彼女。



「いつでもご主人様とは出かけられるので……」



彼女に対しての強がり。


そして少しばかりの嫌味。


彼女は多分、ご主人様が好きなんだ……。


ご主人様は彼女が元カレが今でも好きだと言ってた。


けど、彼女がご主人様を見る目は、友達や大学の先輩を見てるのとは違う。


恋をしてる人の目。


とても綺麗で澄んだ目をしてる。