朝ご飯の後片付けをして、お弁当を風呂敷に包んで紙袋に入れた。
「凛子?用意できた?」
「はい!」
「じゃー行こうか」
「はい!」
私は、鞄を肩から斜めに掛けて、お弁当の入った紙袋を持った。
「凛子?その荷物は何?」
「あ、これですか?」
私は右手に持った紙袋に目線を落とした。
「お弁当を作ったんです」
「マジで!?」
「はい。あっ!あの、キッチンの棚にお重があったので勝手に使っちゃいました」
「いいよいいよ。キッチンは凛子が自由に使っていいんだから」
「ありがとうございます」
「いや、いいんだよ。でもお弁当は嬉しいな」
ご主人様が優しく笑ってくれた。
私も嬉しくて顔が笑顔になる。
「喜んでもらえて嬉しいです」
「お昼が楽しみ」
ご主人様はそう言って、リビングを出た。
私もリビングを出て、ご主人様について行った。