「好きじゃないよ……」
ご主人様の答えを聞いて、ホッと安心した自分がいた。
「学生時代は、本気で好きな時もあった。でも今は女友達の1人、大学の後輩って感じかな……」
「そう、なんですか……」
「凛子?」
前を向いていたご主人様が、私の方を向いた。
「アヤのことは気にしなくていいから……」
ご主人様はそう言って、ニコッと微笑んだ。
「だからね……もし、俺のことが嫌じゃなかったら、一緒に遊びに行こう?」
「い、嫌じゃないです……」
「じゃー……もう1回聞いていい?」
私はコクンと頷いた。
「凛子の行きたいとこはどこ?行きたいとこに連れて行ってあげるから教えて?」
ご主人様は子供に言うように優しくそう聞いてきた。



